新潟県中越沖地震 原発への不安


東京電力柏崎刈羽原発での地震の揺れの強さ(加速度)が、耐震設計の基準となる「限界地震」のレベルを最大で約2・5倍上回っていたことが16日、東京電力の調べで分かった。経済産業省原子力安全・保安院によると、原発で経験した地震の揺れの強さとしては過去最大とみられる。


今回の地震で同原発が観測した最大加速度は1号機の基礎部分で暫定値ながら680ガル(ガルは加速度の単位)。設計時に想定した273ガルの約2・5倍に達した。5、6号機でも想定値を軒並み超えた揺れを観測。


原発の設計は、最大の被害をもたらす地震「設計用限界地震」と「設計用最強地震」を想定。
原発の設計用最強地震は、北東に約20キロ離れた内陸の気比ノ宮断層で発生するM6・9の地震を想定していた。しかし、今回の地震震源は、発電所から北に約9キロの海域、深さ約17キロだった。


原発では、地震が起きた直後の午前10時27分ごろ、3号機の原子炉建屋とタービン建屋に隣接した所内変圧器から出火し、正午すぎに鎮火。運転中だった3、4、7号機と、原子炉起動中だった2号機が自動停止した。


6号機では、原子炉建屋3階にある放射線非管理区域内に、放射性物質を含む微量の水が漏れ、一部が海に排出されたことが確認された。排水量が少なく環境への影響はないという。


地震対策は万全で、放射漏れ等の被害は絶対出ないといいながら、このざまである。住民にとってはたまったものではない。今回は地震に伴う2次的被害が出なかったことは、本当に運がよかったとしか思えない。


日本は地震列島なわけだから、いかに原発行政の甘さが露呈した感じだ。甘利経産相が自力消火体制を敷くことを注文したみたいだが、今更何を言うのかと思う。
自力消火体制がなかった事自他が異常事態ではないか?
地震が発生したら道路が使えるかどうかわからないではないか。今回は運良く1時間で来れたみたいだが。


東電の甘さと危機意識のなさはホトホトあきれる。原発の設計時以降、大きな地震があったにもかかわらず、何の見直しもしないでおいたのだから。


自民党が今回の東電の対応を批判しているが、ここまで原発行政を推進したのは自民党ではないか。
しかし、危機意識の欠如には情けなるのを超えて悲しくなる。
地震発生日に総理大臣が現地に入ったみたいだが、単なるパフォ−マンスにしか見えない。