私立強豪校 特待生外したら壊滅状態


春の高校球界に“異変”が起きた。
関東各地で高校野球春季地区大会が行われたが、日本学生野球憲章に違反申告し、特待生をメンバーから外して春季大会に臨んだ強豪校の敗戦が相次いだ。日本高校野球連盟が3日に違反申告校(376校)の最終発表をし、ひと区切りついたと思われたが、「特待余波」はしばらく収まりそうにない。


茨城では2度の全国制覇の経験を持つ常総学院が、竜ケ崎一に予想外の5回コールド負け。
これまでのスタメン9人のうち特待選手8人を入れ替えた影響で“格下”相手にまさかの大敗を喫した。持丸修一監督(59)は「仕方のないことだが、1回でも良い戦いをしたかった」と言葉少なだった。同じくレギュラー5人を入れ替えた土浦日大も藤代に完封負けした。


埼玉でも違反申告をした春日部共栄が特待選手7人を登録から外し、メンバーを入れ替えて戦ったが、公立校の滑川総合に競り負けた。
本多利治監督(49)は「(代わって入ったメンバーの中には)意識していた選手もいるのかな」とため息。“私立王国”の埼玉で公立校が県大会の決勝を争うのは極めて異例だ。


神奈川県高野連も頭を抱えている。
出場決定校の辞退が相次いだことで、急きょこの日、組み合わせの再抽選を行った。
4校に出場枠があった神奈川からは、横浜が辞退。準々決勝で横浜に敗れた東海大相模に出場権利が発生したが、特待制度を理由に自粛を表明。調整は難航し、結局代替校は選ばず3校の出場となった。
またセンバツ4強での推薦出場が決定していた帝京(東京)も辞退したが、こちらも代替校はなし。
当初19校の出場予定だったが、2校減の17校で争われることになった。


“余波”を受けていない公立校の躍進が目立つ。
関東大会では栃木代表を除いた15校の出場が決定しているが、うち9校が公立校。私立校の「特待生効果」が浮き彫りとなった


まあ高野連の自業自得だろう。このまましていくと、夏の甲子園の勢力図はかなり変わってくるだろうし。野球をやめることにならないよう配慮が必要だ。
野球レベルが下がるようなことがないように切に願う。