ジェットコースター脱輪 女性1人死亡


5日午後0時50分ごろ、大阪府吹田市千里万博公園の遊園地「エキスポランド」で、ジェットコースター「風神雷神(ふうじんらいじん)2」(6両編成)が脱線し、2両目にいた女性客が車両とレール左側の手すりに挟まれて死亡、他の乗客19人が重軽傷を負った。


国土交通省によると、運行中のジェットコースターの乗客死亡事故は国内初とみられるという。エキスポランドは、6日の全面営業停止を決めた。

亡くなったのは滋賀県東近江市の会社員小河原良乃(よしの)さん(19)。2両目の左前列に乗車し、傾いた車両と点検用通路の手すり(高さ1.1メートル)の間に頭部を挟まれ、即死状態だったという。

2両目の左後列にいた、小河原さんの友人の滋賀県豊郷町の古川小百合さん(20)が重傷で、11〜45歳の男女計18人が軽傷を負うなどして病院に運ばれた。ほかに、事故を目撃した入場客ら13人が気分が悪くなるなどの不調を訴え、病院で治療を受けた。


風神雷神2は「風神」「雷神」の2編成(各6両)。
定員24人で、1両に4人が直立した状態で乗り込み、両肩付近の安全バーで固定される。
事故を起こした風神には当時、20人が乗車し、2両目には4人がいた。

風神は、各車両に車輪が左右に5輪ずつあり、車輪がレールを挟み込む状態で走行する。今回の事故では、2両目の前部左下にある車軸の一部が破断し、車輪が脱落したとみられている。車軸は直径5センチ、長さ約40センチで、合金材「SNC」製という。92年の営業開始以来1回も交換されていなかった。

コースの全長は約970メートル。風神は、終点手前約250メートル付近で停車。その手前約30メートル付近で車輪などが落下し、さらに約240メートル手前の急降下が始まる付近でこぶし大の金属が落ちていたという。捜査本部は終点手前約520メートル地点で、車軸が折損した疑いがあるとみて調べている。


風神雷神2は、建築基準法などで、年1回、目視の定期検査が義務づけられており、毎年2月ごろに実施。
あわせて車両を分解する点検も自主的に行っていたが、今年は開園35周年記念のアトラクションを新設するため、分解点検は今月15日から始める予定だったという。

2両目の車両は停車した際、レール左側の点検用通路の手すり側に約30度傾いて、接触していたという。死亡した小河原さんが乗っていた席は、事故の衝撃で、安全バーが破損していたという。

風神雷神2は92年、遊戯機械メーカー「トーゴ」(04年に会社更生法適用)が製造し、設置された。
最高時速は75キロ。約2分20秒で1周し、風神と雷神が交互に走行する。
乗車資格は身長140センチ以上となっている。


風神雷神2とは別タイプの「風神雷神」は90年5月、大阪市で開かれた「国際花と緑の博覧会」で、運行中に乗客48人を乗せたままレール上で立ち往生する事故を起こした。


ジェットコースター自体嫌いなので、乗ることはない。しかし、いつもこういう事故が起きるたびに思うのだが、危機管理がなさすぎと思う
今回は、GW後の点検の予定が悔やまれる。
最低最悪の事態を想定して対応していくのが危機管理と思うので、きちんとした対応を切に願う。