放射能風評被害直撃 泊取り消し4万8千件


新潟県中越沖地震での東京電力柏崎刈羽原子力発電所放射能漏れが、観光地に風評被害を広げている。
夏のかき入れ時を迎えた県内の旅館やホテルのキャンセルは地震後5日間だけで4万8000件にのぼり、その後も事態は深刻だ。
観光業者らは「人体に影響がない」と、安全性のアピールに懸命だ。


「魚のアメ横」で知られる長岡市・寺泊。被害の大きな柏崎市から約35キロ離れているが、いつもなら新鮮な海の幸を求める観光客でにぎわう「魚の市場通り」は閑散としている。
「割烹の宿 山長」では17日からの1週間で予約客240人全員がキャンセル。「物的被害は時間がたてば直るが、原発がらみの風評は我々にはどうすることもできない」


東京電力、県の調査では、柏崎刈羽原発から海に漏れた放射能の量は約9万ベクレル。専門家は「ラドン温泉9リットルにしか相当せず、人体への影響は全くない」と話していた。


風評被害甚大で、海外においてもこのニュ−スを重視している。現にサッカ−の親善試合を取りやめて、訪日を断念している。東京電力は安全といっているが、最初は放射能漏れはないといいながら次々と(60数件)と問題が出てきている。
こういう姿勢では、信じろというのが土台無理な話だ。信頼があってこその話だ。


想定外の地震だったと言い訳しているが、安全を軽視しているからこういう言葉が出てくる。自然相手だからこそ最悪の事態を想定して考えるべきなのに、この体たらくさなんとも情けない。


それにしても、政府の動きは緩慢に見える。海外において信用を失う危険性を持っているぞ。