10代前半や大人は注意が必要


関東地方ではしかが流行していることが、国立感染症研究所感染症情報センターがまとめた定点調査でわかった。
例年より流行は早く、人の移動が活発になる連休に向けてさらに広がることが予想されるとして、同センターは緊急情報を出して注意を呼びかけている。


3月26日からの1週間に、全国3千の小児科から報告された患者数は26人(昨年同期9人)で、うち22人が東京都と埼玉、千葉、神奈川各県だった。同期間に全国約500の病院を受診した成人の患者数は11人(同0人)で、うち8人が東京。同センターは「この地域のはしかの流行はさらに進行している可能性が高い」としている。


今年の流行は10代前半や大人に多いのが特徴という。


同センターの多屋馨子室長は「例年これからが流行のピークになる。ワクチンを受けていない人は早急に近くの医療機関に問い合わせて受けてほしい」と話している。


人の移動が増える行楽シーズンを前に、「学校や地域で麻疹が流行していたり、発熱など感染の可能性がある人は、人が集まる場所には出ないで」と注意を呼び掛けている。


麻疹のウイルスはくしゃみやせきで広がり、感染力が強い。
10日前後の潜伏期間後、発熱や風邪のような症状を経て全身に発疹が出る。
対症療法しかなく、流行阻止にはワクチンを1歳時と小学校入学前の計2回接種することが重要だ。


人口が密集している関東は、感染力が強い今回のはしかが最善の注意が必要である。
ワクチンを打ったことがある人も、効力を失った場合も考えられる。
流行を広げないためにも早期の対処をしよう